本年3月5日(※1)に打ち上げを実施した弊社衛星PYXIS(ピクシス)について、現在の状況をご報告いたします。
PYXISは、打ち上げ当日のうちに衛星ー地上間の双方向通信に成功しました。以降、3月9日20時(※2)過ぎまでは正常にビーコンを取得していましたが、その後の通信が途絶えております。
本件の発生を受けて、通信途絶までの間に衛星本体および地上システムから得られていた各種データをもとに、発生した不具合事象の特定およびその発生原因の調査を進めてまいりました。その結果、PYXISの太陽電池から充電制御回路にいたる電源供給系統の故障に起因する可能性が極めて高いと判断いたしました。
今回の調査・原因究明により得た結果を踏まえて電源設計および検証方法の改良を実施するとともに、AxelLiner汎用衛星バスシステム(※3)の設計全体についても信頼性向上に向けた取り組みを進め、これまでの知見による小型衛星の短期低コスト開発という特長を活かした独自の品質担保の手法の構築に挑戦し続けてまいります。
弊社は今後も、より使いやすく多様なニーズに応えられる小型衛星ソリューションの提供に向けて取り組み、ビジョン”Space within Your Reach〜宇宙を普通の場所に〜”の実現を目指してまいります。
※1 ※2 時間の表記は、いずれも日本時間(JST)です。
※3 バスシステム:姿勢制御や電力供給といった衛星運用の基盤となるシステムのこと
AxelLiner事業について:
従来の一品生産による専用衛星は、長期の開発期間と大きなコストを要してきました。小型衛星に対するニーズの近年の急速な高まりにタイムリーに応えるため、AxelLinerでは衛星の基盤部分となるバスシステムについて汎用化を図り、さまざまなミッションに適用可能となるよう研究開発を進めています。また、宇宙機製造アライアンスによる量産体制の構築を通じて、受注から打ち上げまでの期間を従来の約3年から約1年に短縮することを目指しています。また、ビジネス検証段階から衛星製造・試験、打ち上げ、軌道上運用、運用終了後の廃棄までの長く複雑な工程をパッケージ化し、ワンストップでのサービス提供を通じてユーザーエクスペリエンスの革新を実現します。
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株式会社アクセルスペースホールディングス
コミュニケーション推進本部PRユニット
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