株式会社アクセルスペース(本社:東京都中央区、代表取締役:中村友哉)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)からの委託を受けて開発・運用に携わり、打ち上げ後約1年にわたる軌道上実験を完遂した「小型実証衛星1号機(RAPIS-1)」が日本航空宇宙学会の表彰する第30回(2020年度)学会賞のうち技術賞(プロジェクト部門)を受賞しましたことをお知らせします。
日本航空宇宙学会賞は一般社団法人日本宇宙航空学会が主催し、航空・宇宙工学と航空宇宙産業の発展を推奨することを目的とした表彰制度です。今回受賞した技術賞(プロジェクト部門)では、過去数年以内に完成した新技術で、飛行実証を伴う規模の大きな研究開発、困難な宇宙航行を伴うミッションを達成など、航空宇宙の発展に新境地を拓いたプロジェクトが対象となっています。本学会賞の詳細はこちらをご確認ください。
「革新的衛星技術実証1号機」はJAXAが進める「革新的衛星技術実証プログラム」の最初の実証機会でした。このプログラムの中心となる小型実証衛星1号機(RAPIS-1: RAPid Innovative payload demonstration Satellite 1)には国内の民間企業や大学、研究機関が開発した衛星搭載用コンポーネントが搭載され、実際の宇宙環境での動作実証が実施されました。アクセルスペースは、この衛星の設計開発、製造および打ち上げ後の運用を担当し、2019年1月18日の打ち上げ後には全ミッションをフルサクセスで完了、2020年6月に停波しました。本プロジェクトの詳細はこちらをご確認ください。
図:革新的衛星技術実証1号機のプロジェクトエンブレム
この度の受賞を受けて、アクセルスペース代表取締役の中村友哉は、次のように述べています。
弊社が手がけた小型実証衛星1号機(RAPIS-1)がこのように栄誉ある賞をいただくことになり、大変光栄です。RAPIS-1はスタートアップが手がける初めてのJAXA衛星であり、プロジェクトを進めるにあたっては、JAXAにとっても弊社にとっても大きなチャレンジがありました。衛星開発・製造手法の考え方の違いから生まれる「文化の衝突」を解決するために、双方が粘り強く議論を重ねていきました。その結果、コストを抑えつつ高い品質を担保するための新たな知見が得られたと考えています。その成果は、フルサクセスの評価をいただいた軌道上実証の結果に表れています。本プロジェクトを成功に導き、今回このような表彰をいただくことができたのは、JAXAおよび実証実験事業者の皆様のご尽力のおかげです。改めまして、皆様に厚く御礼申し上げます。